廣井正義 気ままなビジネスブログ

海外支援経営コンサルタントとして、日々思うことを書いてます

中国での販路開拓支援

昨年2014年8月頃より2015年3月まで、ある食品会社の中国での販路開拓支援を行うこととなった。

複数回の打ち合わせの後、中国への出張へ同行することとなり、赴いた。まずは上海での食品展示会への出店での支援だ。ブースに商品を並べ、試食を出しながらの商品紹介である。出席した企業の担当者2名及び顧問1名と私の4名での活動である。

この展示会はある機関が設けた日本ブースに出展となり、一角は全て日本のコマだ。f:id:hiroi-bizcon:20150517155748j:plain  f:id:hiroi-bizcon:20150517161309j:plain

この会場では、数軒の企業とコンタクトを取ることが出来た。名刺交換を行っているので、後日コンタクトを取り、可能であれば直接訪問につなげていきたいと思う。

展示会終了後は、いよいよ私の本格的な出番だ。まずは以前の打ち合わせの際に提案をしていた日系卸売業への訪問とあいさつ、提案である。

おっと、その前に、私の会社員時代に上海のある日系卸売業で副社長をされ、その後転職された方に来ていただき、会食しながら現在の華東地区での食品流通について、ヒアリングを行った。この方は、華東地区の食品流通では経験と実績では右に出るものがいないほど精通されている方で、非常に頼りになる方なのだ。今でもこうして気軽に会って、いろいろな情報をくれるのだ。今回も支援企業をお連れして、紹介をさせてもらった。短い時間ではあるが、直近の情報をもらうことが出来た。さすがであり、頼りになる大先輩だ。

こういう活動は、今まであまり積極的に行っておらず、何故か控えめである。やはり直接訪問して商談してこそ、その次に発展するので、継続的なコンタクトが必要なのであるが、あまり理解していないようで、常に待ちの姿勢なのだ。それを何とか変えていきたいと思っている。日系の卸売業は、私が会社員時代にコンタクトを取っていた企業があり、会社を離れた今での気軽に会ってもらえるのは、非常にうれしい限りである。コンタクト先では、今後の中国での販路開拓について、かなり具体的な話を進めることが出来た。訪問先企業はすでにある程度の販路を中国に持っており、日本から商品を引っ張ることもできる機能も持っている。まずは小口でもすぐにでも対応できるだけの機能がそろっており、目的をしっかり見極めていれば、商品を流すことは比較的容易なことだ。ただ、そのあとが問題だ。如何にお客様に商品を手に取ってもらい、味を知ってもらい、品質を理解してもらい、買っていただくか?そう、プロモーションである。マーケティングの基本である4Pをしっかり検討し、進めていく必要がある。

4Pというと、ご存知の方も多いと思うが、Products(商品)、Price(価格)、Place(場所あるいはチャネル)、Promotion(販売促進)の頭文字を取って4Pである。これをいかに最適に組み合わせるかが戦略である。古い理論ではあるが、今でも十分通用する大切な理論である。

上海での商談を終え、その後成都に向かった。成都といえば四川省省都だ。ここには日系の代表的な小売業が進出しており、ここの担当者とは今でも気軽に商談してくれるのだ。私も独立後も数回訪問しているが、その都度気軽に会って、現状やいろいろな提案をしていただけるのだ。今回も真っ先にアポイントを取っての訪問となった。楽しい再開である。

ここでは、商品の導入から定着までのプロセスについて、力強く説明をしてくれた。手前みそながら、私が現役時代にいかに商品をプロモーションし、定着に結び付けたかをしっかり説明してくれた。参考になれば、ありがたいことである。

成都を離れる際、企業の方が是非行きたいと急に言われたのが、陳麻婆豆腐である。

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私も何回も成都には来ているが、陳麻婆豆腐は初めてである。実は四川料理は私の大好物。辛いが旨いのだ。癖になる辛さで、ついつい食べたくなる。注文したのは当然麻婆豆腐と坦々麺、おまけのご飯だ。麻婆豆腐とご飯は絶妙だ。

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麻婆豆腐はアツアツで鍋がグツグツ。唐辛子の辛さは激辛であるが、味に深みがある。ただ辛いだけではないのだ。しかも山椒の辛さも半端ない。口の中がしびれてくる。しかし、これがまたうまいのだ。唐辛子の辛さと山椒のしびれる辛さはうまい。但し、坦々麺の麺自体は日本人には少し合わない食感と味だ。ご飯もあまりおいしくない。しかし、麻婆豆腐と坦々麺は旨し!

この時、成都の飛行機の時間がぎりぎりだったのだが、無理に寄ったのだ。開店を待って店に入り、すぐ注文して、あわてて食べてすぐ空港へのタクシーを拾っていったという強行軍であったが、楽しいひと時で大満足だ。

時を変えて、12月には再び中国を訪れた。前回の商談フォローに上海の企業を再訪問である。そして、FHC展示会でコンタクトを取った企業の新たな訪問だ。

再訪問先では、新たな提案もあまりなかったが気さくに商談してもらうことが出来た。やはり以前からの関係作りと担当者の方の気遣いには感謝である。

前回は上海と成都を回ったが、今回は上海と北京である。北京は私が以前拠点として住んでいたところで、非常になじみ深い。

北京は初めての訪問ということもあり、市場視察が中心となった。市場視察を行った先は、イトーヨーカドーアジア村店、イオン北京モール1号店、セブンイレブン本部下店舗、新光天地百貨店等々である。いずれも北京を代表する店舗だ。

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ここで失敗したのが、イトーヨーカドーに行く際、降りる地下鉄の駅をひとつ間違えてしまったのだ。これは困った。そこで、交差点に止まっている3輪タクシー(タイでいうトゥクトゥクのようなもの)のおやじに聞くと、ここからまだかなり遠いという。そこで、この親父と交渉し、これで行くこととした。いくらだったか忘れたが、おそらく10元もしなかったろう。但し、排気ガスが車内にも入ってきて、臭かった。

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それ以外は少し観光もしてもらった。と言っても市場調査の合間を縫って行うため、北京の簡単な名勝等の案内だ。まずは王府井である。ここの路地には王府井の名前の由来となる井戸の跡が今でも残っているのだ。それがこれである。

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そして、そのまま徒歩で天安門広場へ向かった。おなじみの場所である。そして、そのまま北京駅を回ってきた。北京駅も非常に趣のある建物だ。

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以前はよく北京駅も利用したが、今は北京南駅が立派にできており、そちらを利用することが多くなってきた。使い勝手が悪く、汚くて暗い駅だが、私はなんとなくこの駅が好きだ。以前かここから天津、青島、上海へ出かけたものだ。青島、上海はほとんど飛行機であったが、数回ここから夜行で行ったこともあった、懐かしい場所なのだ。

日中関係がいろいろとややこしい世の中であるが、私個人的には中国人は嫌いではない。今後も中国とは向き合っていきたいと思っている。

この企業の支援は2015年3月末で終了したのでその後の活動は不明であるが、是非中国での活動を継続し、実績に結び付けていただきたいものである。