廣井正義 気ままなビジネスブログ

海外支援経営コンサルタントとして、日々思うことを書いてます

鹿児島県宝島 奄美大島で事業化支援

鹿児島県は南北に非常に長く、与論島までが鹿児島県だ。今回その諸島のなかでも、宝島と奄美大島での仕事に恵まれて、9月5日より9日まで訪問してきた。

まずは宝島での業務である。宝島とはこんな島。

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宝島というと、奄美大島から船で3時間北西に進んだところにある、人口100名余りの島である。そこで、本土からの移住者がいろいろな事業を行っているのだ。

今回はその中でも、もう4年前に移住した島らっきょう農家兼トビウオ漁師、同じく4年前に移住したバナナ加工品、トビウオ加工品事業者、今年2月に移住したばかりの島らっきょう、バナナ農家の3名の面談を行うこととなった。

 

まずは島に到着後、代表的な農園の視察だ。しかしこの日は朝から雨が降り、時々スコールかと思われるほどの雨に見舞われながらの視察となった。

最初に行ったのは、レイシ、龍眼、アボカド等を試験的に栽培している農園だ。

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まだまだスタートしたばかりで、木も小さく実もならないが、今後に期待したい試験農園である。

次に向かったのは、バナナ農園。バナナ農園は山の斜面を切り開いたところにある。聞くと、風に弱くてすぐ実が落ちたり木が倒れたりするので、風通しのいいところはダメなのだそうだ。

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育てているのは、一般のバナナとは少し違い、木はそれほど高くならず、実も小さいいわゆるモンキーバナナのようなバナナである。

なっているバナナは、こんな感じだ。

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ある程度まで育つと袋を掛けるそうだ。

そして次に向かったのは、島らっきょう。

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この宝島のらっきょうは、このような砂丘地で栽培するのが特長で、他の島でもらっきょうを栽培しているが、このらっきょうは付加価値が高く、高値で取引されるという。

それ以外にもいくつか農園を回ったが、雨がひどくてとても写真を取れなかった。

最後に回ったのが、ドラゴンフルーツを試験栽培している農園だ。

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農園だけでなく、バナナの繊維を使った紙や糸の生産を行い、それを使った民芸品の生産・販売も試験的に進めている。

そこに、本土より大学生がボランティアに来ていた。だいたい10日間くらい島で生活しながらボランティアを行い、社会勉強をしているのだ。これは煮た繊維をたたいてつぶしたのち、不純物を取り除いているところ。

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こういう学生が将来、この島にIターンで移住してくれるといいな。

そして、こちらがトビウオの加工場。

漁獲したトビウオをここで3枚におろして真空パックするのだそうだ。まだまだ小規模の設備であるが、ここで加工して試験出荷している。

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そしてこれがアルコールによる急速冷凍の設備だ。

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まだまだ試験操業であるが、将来に期待を持って事業にあたっている様子がわかる。

トビウオ屋久島が有名だそうだが、それ以外では宝島でしか取れないらしい。理由は黒潮に乗って北上するが、黒潮が近海に流れているのは宝島と屋久島だけなのだそうだ。3枚におろして出荷すると付加価値が上がるとのことだ。

それらを視察したのち、午後は6次産業化の講習会に講師として参加した。