廣井正義 気ままなビジネスブログ

海外支援経営コンサルタントとして、日々思うことを書いてます

大学での講師の仕事

2014年にスタートした大学の講師。

スタートしたのは、多摩大学グローバルスタディ学部のマーケティング講座。私の講義は半期2コマ(1コマ90分)で、主に世界の食糧事情についてのマーケティング講座。

内容としては、マーケティングの定義をおさらいし、その上で日本、アメリカ、中国、タイの食品流通を講義して比較するというもの。学生は20~30名ほどで、男女は半々くらいだ。

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そして、今年は青山学院大学 海外ビジネスと国際事情、名古屋外国語大学 現代中国事情の各2コマずつ(1コマ90分)が増えた。

青山学院は世界の食糧事情というテーマなので、世界の人口や日本の食料自給率、そして各国の食品流通の違いを講義し、食品流通を理解してもらうというもの。そして名古屋外国語大学では、現代中国事情として、中国でのビジネス事情を経験談を含めて講義した。

青山学院大学では、大教室で100名余の学生が聴きに来る。

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名古屋外国語大学では20名ほどだが、ほとんどが女子学生だ。

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いずれの大学も、社会人経験者が講義するということなので、少しでも就活役立つ内容を盛り込んだり、強調したりしながら講義を行ってきた。

アンケートはないが、どの大学もレポートの提出があり、それを採点することまで請け負っている。

少しでも就活に役立ったり、食品業界に興味を持ってもらえたらいいなと思う。

2016年もまた講義を請け負うこととなると思うので、今から準備が必要だ。

 

 

ベトナム進出企業の支援(現場改善 その1)

以前よりお付き合いのある企業が、2015年夏にベトナムホーチミン郊外のある工業団地内にレストランをオープンさせた。

会社登記までは支援をしてきたが、登記が終わってからは全く連絡が途絶えていた。というのも、登記が終われば後は企業側でしていくので、コンサルタントは不要ということだろう。悲しいが、事業がスタートした際も、招待はなかった。本来、お陰さまでこんな店が出来ました。こんなサービスを開始することが出来ました。等々の報告が招待状と共にあってもいいのではないか?と思うのは、私だけだろうか・・・?

それでもこの会社、初めての海外進出なのでこちらも状況が心配だったので、社長が一時帰国する際に、会いに行って状況を聞いてみることにした。

そうしたら、案の定、現場は大変なことになっているようだ。従業員とのトラブル、工業団地とのトラブル、売上が上がっても全く利益が見えない状況、現金の流出が激しく、当初振り込んだ資本金がなんとたった2ヶ月ほどの投資と運営で底を尽きかけていること・・・。

それは大変なことだと思い、いてもたってもいられず、自費で様子を見に行くことにした。急に行くことにしたので、航空券も空席がなく、バカ高い航空券しかない。せめてホテルは安いところをと思い、韓国街の1泊3000円ほどのホテルを予約して、向かった。

ホーチミンに到着したのは、11月のある日の夜の22時過ぎ。そこからぼったくりタクシーが横行しているタンソンニャット空港でタクシーを拾い、とりあえずホテルへ。ホテルには24時前に着いたが、事前にホテルにメールで遅くなる旨を連絡しておいたら、ちゃんと返信が来て、そのとおり待っていてくれた(めっちゃ助かる!)。しかも英語が結構通じるので、より安心できる。

ホテルについて、すぐに荷物の整理、シャワー、そして就寝。翌日は3時半に起きて、5時には現場に着いた。これもタクシーで移動だ。

ホーチミンではぼったくりタクシーが多くて、しかも言葉が通じない。リスクが非常に高いが、何とかちゃんと現場に到着した。

ここでは、工業団地内に弁当を作ってデリバリーする事業とその場でベトナム料理、一部日本料理を出すレストランを開業したのだ。

早速現場に入って、従業員一つひとつの行動に目を光らせる。行ってみて驚いたのが、現場での指導や教育が全くできておらず、従業員が自分たちの判断で勝手に動いている。5Sが全くできておらず、日本人側も全く関与してない。なので、現場にはもう、ぼろぼろとお金が落ちて行っているのだ。

しかも、入出金管理がいい加減で、おそらく従業員がお金をかなりくすねているようだ。現物と伝票、現金とお釣りなどノー管理だ。伝票や材料のごまかし、入出金のごまかしが日常的に行われているようだ。

日本側もうすうすわかっていても、どう対応したらよいかわからず、放置。日本人の現場責任者は、現場すら入らない。これでは、お金などいくらあっても足りない訳だ。

今回は急に来たので、2日間という短い期間だったので、初日は現場を徹底的に視察し、問題点を洗い出し、2日目には社長及び現場担当日本人に、問題点を一つひとつ説明し、改善策のヒントを与えることが精一杯。

次回来るときには、大きく改善できていることを祈るばかりである。

ベトナム進出企業支援 その2

前回の11月の急な視察に続いて、12月も自費で行くこととした。ただ、今回はあらかじめ日程をおさえることが出来たので、航空券もそれなりにいい価格で確保できた。

ただ、ホテルが前回のところが押さえられず、その近くの違うホテルを押さえたので、ちょっとどんなホテルか心配。価格は前回とほぼ同じだ(笑)。

ちなみに今回のホテルは、これ。

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何とかちゃんとしたホテルで、少々古いし小さいしが、部屋は何とか清潔で、タオルや歯ブラシはあるし、シャワーもちゃんと出る。ベッドも清潔でネットもつながる。ただ、何となく部屋が湿っぽい・・・。あっ、エアコンもちゃんと動くし部屋に鍵もかかる!周りは韓国街だが、レストラン、コンビニもある。星でいうと、2つ星半か?

今回は夜の1:30羽田発で行ったので、着いたのは朝の6時頃。そこからすぐにタクシーで現場に向かう。現場には8時頃着いたのだが、驚いたのは日本人責任者はまだ来ていない。私が来ることはわかっていたはずなのだが。当然社長も来てない。

現場を見ると、前回と変わっていたのは炊飯器。前回は炊飯器に多くのごはんが焦げ付き、お米を20%くらい捨てていたのだが、それを指摘して、おこげの活用して金に換えることを提案した(例:焼きおにぎり、ライスピザ、チャーハン、まかない飯等々)。しかし、上記で蒸して炊く、しかも一度にたくさんのご飯が炊ける新たな設備を導入しており、ご飯のロスがほぼゼロになった。これはすごいカイゼンである。

しかし、それ以外のものは全く改善が出来ていない。お金の管理は少し強化し、お金を扱える担当を絞り込んだようだ。しかし、本当に基本が出来ていない。

今回は更に徹底的に隅から隅まで細かく観察し、多くの部分を指摘し、自ら見本を示して写真にとり、現状と改善案を写真で表して整理し、書面で提出することとした。

また、会計も基本的な部分が出来ておらず、現金と掛けが混ざっていて、月次の決算が出来ていない。そこで、月次の決算が簡単にできるフォームを急きょエクセルで作成し、ベトナム人にもわかるよう、英語で表記したものを渡してきた。

今回の出張は4日間が確保できたので、いろいろと視察と提案を行い、書類でも残してくることが出来た。

是非、改善して早く利益が出る体制作りをしてほしい。でないと、自費で来て、手弁当で来て、何とかこの会社が立ち直って、いい方向に少しでも進んでもらわないと、意味がない!現場・現物・現実の三元主義で徹底的に5Sとカイゼンをしてほしい。